ニッカン・インペリアル(後期型のベルがローズブラス) 昭和の時代、日本の誇る老舗金管楽器メーカー「日本管楽器製作所（ニッカン）」が、長年培ってきた技術のすべてを注ぎ込んだ、まさに集大成とも言える一本です。 個体はシリアルナンバーからおそらく1970年製造、ニッカンがヤマハとの統合期にあたり、ヤマハ管楽器技術部が組織され、世界に通用する国産最上級グレードの管楽器を作ろうと開発されました。 この楽器には、ニッカンの職人たちが歩んできた日本製金管楽器の歴史と、その終着点としての誇りが詰まっています。 あまり吹かれていなかったのか、全体的に非常に良好な状態で、各抜き差し管やピストンの動きもスムーズ。機密性もバッチリです。手にしたその日から即戦力として演奏に使っていただけます。 音色は、クラシックにもジャズにも寄り添う柔らかさと深み。現代の楽器ではなかなか出会えない、懐かしく、あたたかい「ジャパン・オールド」らしい響きが魅力です。 量産モデルでは味わえない、丁寧な作りと職人の手仕事の温もり。 今となっては、こうしたコンディションの良い個体に出会えること自体が貴重になりつつあります。 コレクションとして大切に保管してきましたが、今回は手持ちの楽器整理のために出品させて頂きます。この楽器を、ぜひ大切に吹いてくださる方にお譲りできたら嬉しいです。 簡易ケースに入れて厳重にして発送いたします。